猫の多頭飼い!本当に大丈夫?必ず知っておくべき3つの心構え

子猫が上を見上げている画像

「そろそろ2匹目を飼いたい」

「多頭飼いって難しいのかな」

など、猫の多頭飼いは一見楽しそうに見えますが、命あるものなので不安も多いですよね。実際さまざまな側面を考慮する必要があります。本記事では、多頭飼いのメリットとデメリット、猫を迎える前に知っておくべきポイント、そして多頭飼いを始めたら何が必要かを経験談を基に紹介します。

多頭飼いのメリットとデメリット

猫を多頭飼いする際のメリットとデメリットについて解説します。

猫が4匹並んでいる画像

メリット

1. 社交性の向上

猫は基本的には独立した性格の動物ですが、猫同士が仲良くなれば、一緒に遊んだり、寝たりすることで社交性が高まります。また、新しい猫が加わることで既存の猫も刺激を受け、より活発になることがあります。

2. 猫のストレス軽減

猫が多頭で生活することで、一匹でいる時間が減少し、それが退屈やストレスの軽減に繋がります。特に、飼い主が忙しくてなかなか遊ぶ時間が取れない場合、猫同士で遊ぶことができればその負担も軽減されるでしょう。

3. 安心感

飼い主が留守の際、猫同士が一緒に過ごすことでお互いに安心感を得られます。そして、飼い主目線でも単独で留守番をするよりも安心できます。

4. 問題行動が減る

猫が一緒に遊ぶことで、エネルギーをより効率的に発散することができます。その結果、問題行動(例えば、家具をひっかく、過度な鳴き声など)が減少する可能性があります。

デメリット

1. 医療費や食費が増える

猫に限らず動物も人と同様に病気にもなります。ペット保険に加入しない場合は、1日の入院で1万円や手術も10万円単位でかかることもあります。多頭飼いとなると、飼っている猫の引数分の費用がかかります。予算がなくて病院に連れていけない、十分なご飯をあげられないといったことが無いよう、しっかりとした予算計画が必要です。

2. トイレなど清掃頻度が増える

多頭飼いでは、トイレの数も増やす必要があります。それだけ掃除の手間も増加します。猫は非常に綺麗好きな性格なので、汚れているとトイレを使ってもらえません。トイレの数は猫の匹数+1用意し、清掃もマメにしていつでも綺麗な状態のトイレが必ず1つはある状態を心がけましょう。

3. 感染症など病気の心配

猫風邪など1匹がかかると、次々に感染します。そのため、理想は猫風邪などの感染症にかかってしまった猫は症状が治るまで隔離した方が良いです。

筆者の場合は、ある日1匹の猫が結膜炎になってしまいました。獣医師には可能であれば隔離するようにと言われ、隔離をしたものの普段隔離され慣れていないので、大暴れ。ストレスになってしまうと判断し隔離を諦めました。その結果、次から次へと家中の猫に感染してしまいました。こればかりは心を鬼にして隔離すべきだったと反省しました。

4. 多頭飼いが猫の幸せとは限らない

猫の性格はさまざまです。複数で暮らすことが幸せな猫もいれば、一匹で悠々自適に暮らしたい猫もいます。多頭飼いする時は、先住猫との相性を大切にじっくり検討しましょう。

猫をお迎えする前の心構え3つ

子猫2匹が眠っている画像

1. 猫にも相性がある

人と同じで猫にも相性があります。そのため、すべての猫が互いに仲良くできるわけではないことを念頭に置いておきましょう。あなたは複数の猫が、お互いにジャレあったり、一緒に眠る姿を見たいかもしれません。ただ、猫の性格によっては活動領域を分けて飼育しなければいけない状況もありえます。猫同士が仲良くなるのは人間のエゴであると思っておきましょう。「仲良くしなくて当たり前」というスタンスでいることが大切です。

2. 十分な広さ(猫の数+1)が必要

猫は本来テリトリー(縄張り)を重視する動物です。狭い空間で多頭飼いをするとストレスがたまってしまうので、それぞれの猫が落ち着いて過ごせるように十分なスペースの確保が必要です。中にはワンルームなどで2匹可とされているアパートもあるようですが、理想の部屋数は猫の数+1です。

3. 避妊 / 去勢手術は必ず行う

多頭飼育は、一歩間違えると多頭飼育崩壊を起こしかねません。無計画な繁殖を防ぐため、避妊や去勢手術は必ず行いましょう。生徒6ヶ月を迎えると発情期を迎え妊娠可能になります。猫の妊娠期間はおよそ65日で、出産後2ヶ月程度経過すると再び発情期がやってきます。

避妊 / 去勢手術のタイミングを逃すと、猫はあれよあれよという間に増えてしまいます。家族を増やす計画なら良いですが、無計画な妊娠は不幸な命を増やすことに繋がります。責任を持って検討、対応しましょう。

多頭飼いを決めたら

メリットやデメリットを知った上で、やはり多頭飼いを決めた後にすべきことを解説します。

猫が横を向いて座っている画像

必要なものを揃える

1. トイレ

トイレは1つあれば良いというものではありません。適切なトイレの数は猫の匹数+1です。また、猫の性格によって猫砂の種類もさまざまです。それぞれの猫にあった猫砂を用意しましょう。

2. 食器

ご飯用の食器と水飲み用の食器は、猫それぞれに用意しましょう。1つを共有するスタイルだと、2匹同時にご飯を食べたり水を飲んだりができません。猫が快適に過ごせるように、多めに用意しておくと良いでしょう。

3. ケージ

新たな猫を迎える場合は、いきなり部屋に放すのではなくまずはケージに入れましょう。できれば、ケージを大きな布で囲い暗くしてあげてください。環境の変化に戸惑う子が多いので、安心して落ち着けるスペースにする必要があります。

猫が環境に慣れてきたら扉を開けて、猫の好きなタイミングで出入りできるようにしてあげましょう。

4. 隔離できるスペース(部屋)

新しく迎える猫と先住猫とを最初は隔離するスペースが必要です。特に野良猫を保護した場合は、ワクチンが済むまでは同じ空間に入れないようにしましょう。子猫の場合は、2回目のワクチンが終わってから1週間後程度が理想です。

最後まで責任を持つ

1. 1匹よりも責任が増える

多頭飼いの場合、その責任も当然増加します。昨今の猫ブームで、随分と多くの人が猫を飼育するようになりました。その一方で、知識不足のまま猫をお迎えしている人も多いように感じます。

猫の平均寿命は16歳です。16年間、猫と寄り添う覚悟はありますか?きっとあなたの環境も変わるでしょう。ペットも家族であり、命があるのです。要らなくなったら捨てるというわけにはいきません。

猫も老います。老猫になれば当然介護も必要になります。それでも最後まで看取ってあげるのが飼い主の責任です。可愛いだけでは飼えない、それがペットです。

2. 緊急時にお世話を頼める相手を確保する

突然の出張や緊急事態に備え、猫の世話を頼める人を事前に確保しておきましょう。猫のみで留守番できるのは1泊2日程度です。あなたが倒れてしまった時に、誰も猫の存在を知らない!という状況を起こさないように、周囲に相談しておきましょう。

3. 地震など災害時の対応を考える

災害用のキットには猫用の食料や水、トイレなども考慮に入れて準備しておく必要があります。また、1匹であれば車などで連れ出せるかもしれませんが、多頭飼いの場合は、どのように避難するのかを事前に検討しておきましょう。避難所はペットがNGであることもあります。

自分の身を猫たちの身を守る術を日頃から考えておくことが大切です。

まとめ

猫の多頭飼いは計画と準備が必要です。しかし、しっかりと計画を練れば、多頭飼いもその特有の楽しさと喜びがあります。責任を持って、猫たちと幸せな時間を過ごしましょう。

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